お彼岸に遅れ、墓参りをしてきました。お天気だったので、お弁当を買っていって近隣の芝生の上で食べたけど中々気持ち良かったです。
さて、前回に引き続き、いよいよ断食道場「はぎのさと」さんに滞在して断食開始となります。
【目次】
前回の記事は↓こちら
aoumiwatatsumi.hatenablog.com
いざ、出発
当日は「はぎのさと」さんからの指示に従い、朝から水しかとっていない状態です。
昼の12:30頃にJR君津駅前のロータリーにてはぎのさとさんの送迎車にて合流。
車内で、これから始まる断食生活についてちょこっと伺います。
はぎのさとさんは、もう30年もの歴史を持つ断食道場だそうです。凄いですね。
断食と言っても、酵素ドリンク(優光泉)と、梅干しとごま塩を摂取していれば大丈夫とのこと。
「本当に大丈夫か不安でした。途中で脱走するんじゃないかと…」「近隣には自販機もないし、(はぎのさとがある)山中から里まで1時間はかかりますよ」とやりとり。
はぎのさとでは2泊3日コースや、今回の私のように4泊5日コースだけでなく、もっと長期滞在で断食される方もおられるそうです。回復期間も入れると、1ヵ月もおられる猛者もいるとか。でもそれって…
「普通の勤め人には難しいですよね?」「そうです、だから自営業や退職されている方が多いです」とのこと。
車は途中でバスロータリー(東京駅からの直行バスが寄る)に寄って、そちらでも宿泊者をピックアップ。
そこから、いよいよ山中へ上がっていきます。
到着してから分かりましたが、はぎのさとさんがあるエリアは、夜間の街灯も無いようなガチの山中でした。
はぎのさとへ到着
はぎのさとに到着したら、ウェルカムドリンクとしてプラスチック容器に「優光泉プレミアム」を水で希釈したものをいただけます。
これから滞在中、この容器に酵素ドリンクを作ってその都度いただくことになります。
フロントに集合して、施設長さんとご挨拶。この時まず各自が健康状態についてチェックシートを書いて提出します。既往症とか、通院状況とか、健康面での悩み事とか。
私は中々厳しく指摘されました(顔色見ると、一番酸化している…とか)。確かに、暴飲暴食していましたから(汗)それからこれからの予定や館内設備の説明を受けます。
断食期間中、以下のものは摂取して良い(推奨されている)と言われました。
(ちなみに、フロントに、はぎのさとで推奨されている食品(「優光泉」各種、梅醤番茶の素、回復食、サプリメント等)がずらりと並べられています。「優光泉」は、滞在中、置かれている瓶から好きなだけいただくことができます…となると、高額な「プレミアム」優先になりますよね♪)
- 白湯(フロントに50°設定のポットがある)
- 優光泉(水で希釈していただく)
- 優光泉濃縮和漢発酵ペースト
- 三年番茶(フロントにポットがある)
- ごま塩(黒ごま(すりごま)に塩を追加)
- 梅醤番茶の素(おがくず酵素浴の前には必ず摂取)
- 梅干し(部屋に5個用意されていた 1日1個か?)
これで5日間乗り切れるかな(汗)
梅干しは苦手でしたが、薬だと思いいただきました。梅干し・梅醤番茶・ごま塩が良いのは、塩分とともにミネラルを摂取できるためだそうです。
ちなみに、三年番茶は、これも設置されている塩(良い塩らしい)を加えて、
塩番茶にしていただいても良いそうです。私はこれが気に入りました。
それから、各自宿泊する部屋へ。
清潔でシンプルな良いお部屋でした。テレビがあったけど滞在中見なかったなあ…
机を動かして空いた時間は簿記2級の勉強をすることになりますが、初日・2日目はリラックスし過ぎであまり勉強しませんでした(汗)
おがくず酵素浴
はぎのさとさんには、りっぱな「おがくず酵素浴」の設備があります。おがくずを発酵させてその中に埋まり、発酵の熱でサウナのように発汗をうながすものです。見た目砂風呂のようなものです(入ったことないけど)。
こちらはヒノキのおがくずを使用しているので匂いも悪くない。15~20分入っているだけで、マラソン2時間走っただけのエネルギー消費があるとか。
はぎのさとでのおがくず酵素浴の入り方について以下説明いたします。
滞在中午前・午後1回ずつ、1人ずつ交代で入る(入室から退室まで30分弱)ことになっていて、その都度タイムテーブルが組まれます。初日は午後1回のみで最終日は午前1回のみ。
以下②~⑧で約1時間程度でしょうか。
<おがくず酵素浴利用の手順>
①あらかじめ梅醤番茶を飲んでおく
↓
②準備(使い捨ての下着を漬けてローブを羽織る)して、指定された控室へ
↓
③時間になったらおがくず酵素浴の部屋内のスタッフさんに確認して、入室
↓
④指定された場所(あらかじめ穴が掘ってある)に横たわり、スタッフさんに上から(顔を残して)おがくずをかぶせていただく
↓
⑤この状態で15~20分程埋まっている(スタッフさんは退室)
↓
⑥壁の時計で確認して時間になったら、自分で起き上がり、用意されたブラシ(各自割り当てられる)で身体についたおがくずを払い落とす
↓
⑦退室 控室わきにある(普通の)浴室で全て洗い流す
↓
⑧自室へ戻り着替え
おがくず酵素浴の浴室では、壁に時計があり時間が確認できます。横に坂村真民氏の詩『念ずれば花開く』や『雑魚は雑魚なりに、大海を泳ぎ、我は我なりに、大地を歩く』が掲げられ、スピリチュアルな感じの音楽がかけられており、いかにもといった感じです。
ただ…このおがくず酵素浴は自分にはどうも合いませんでした。蒸し暑くて息苦しくて圧迫感があるのが辛くて。身体はとてもあったまるし、代謝は上がるし大変良いものなんでしょうが。
最初も12分程度でストップ。その後は最終日に15分入れたのを除き、途中で半身を起こして「半身浴だ!」状態だったり。
よせばいいのに、埋まっている時に、札内川十の沢北海道大学山岳部遭難事件を思い出してしまい…
ja.wikipedia.org
雪崩で他メンバーが全員死亡した後も、リーダーの青年が一人雪に埋まった中で数日生きていたのですが※1、その時書かれた「雪の遺書」が脳裏に浮かび、ますますダウナーモードに。
※1雪崩にのまれると、雪の粒が一斉に全身を押し包むので即死が普通(窒息する)ですが、運よく呼吸できる空間を確保した場合、しばらく生存できます
yukinoshingun.com
最後の文章で、母親に「(就職が決まって)背広を作ったのにもうだめだ」というような呼びかけをしているのが本当に本当に可哀想で。
…と熱いおがくずに埋まりながら雪山で亡くなった人のことを想う時間。アホらしく思うかもしれませんが、凄く閉塞感を感じて息苦しかったです。
鵜呑みにはしません
はぎのさとは施設長以下スタッフさんたちがとても親切で滞在者のことを考えてくださいます。人体や健康についての話も面白かったです。
けれど、妄信はしないつもりです。
施設長さんと他の宿泊者さんとの会話で、「マクロビオティックな食事をしていると癌が治りますものね~」なんてものが聞こえましたが、
思わず久司 道夫さんのことはお忘れですか?と内心ツッコミ。
ja.wikipedia.org
マクロビオティックな食事で実際癌が治癒される方もおられると思いますが、どんな方もとは限らないだろうし、また治癒した後もずっとマクロビスタイルな食生活を続けるのが良いとはあまり思えないのですよね。チャーチルや安藤百福さんみたいに、一見不健康そうな生活を送っていても長生きする人もいるし、健康法はそれぞれの体質もあるのでケースバイケースだと思います。
また、夕方からの座学(断食講座)では生物学者だった故・千島喜久男博士が提唱した、「千島学説」についても言及されていました。千島博士の著書『血液と健康の知恵』もこちらにあったのですが(もう絶版→2021年に新装版が出た)、当時から医学界では否定されている説です。ただ、はぎのさとさんで実践されている断食につながる知見が論じられているそうです。
これもなあ、鵜呑みにするのは怖い。もしかしたら、当時の医学界で否定されたこと自体間違っているかもしれませんが。
温熱療法
2階の大広間(共有スペース)の一角は、カーテンで仕切られた施術スペースがあります。
午後のおがくず酵素浴の合間に、空いている宿泊者はここで施設長さん(元々施術者だったそう)から施術をしていただけます。詳しくは伺わなかったけど、カイロプラクティックやリンパドレナージュ系の資格をお持ちなのかと思いました。
私もここで施設の器具を使って、温熱療法という施術をしていただきました。患部に加熱した器具を当てて、むくみやゆがみを解消してくださる感じです。胸腺が固くなっている、後右足と左足のアンバランスさ、足のむくみ等色々問題があるようです。
施術を受けながら伺った話で印象的だったのは、こちらの断食コースは基本4泊5日コースか、2泊3日コースを用意しているけれど、ほとんどの方は2泊3日コースを選択されるそうです(皆さん忙しいですからね)。でも、断食の効果が出てくるのは、4日目からだそうです。
そして、今はコロナ禍で、リモートで仕事が済んでしまう人が、ワーケーション的にはぎのさとで断食生活しながら仕事もする形の滞在をされる方もおられるようです。いいですねぇ、意識高い感じ。
断食講座
2階の大広間のテーブルで、夕方17:30から施設長さんから宿泊客に向けた断食についての座学の時間があります。今では医学・生理学の裏付けがあるようで、大変面白かったです。
まず、はぎのさとという施設について。前述のように30年ほどの歴史があります。
元々創立者である施設長のご尊父が佐賀で始めていたそうですが、そこで断食の効果に感銘を受けた利用者から「もっと多くの人に断食を広めて欲しい」と東京に近い拠点を勧められ、今の千葉で1997年4月に設立。
施設長さんは元々栃木で施術者として働かれていたようですが、2020年より後を継いで今に至るそうです。
はぎのさとは鹿野山という山の中にあり、もっと上に行くと「神野寺」という大きなお寺があります。そこも凄いそうですが、この山自体がパワースポットといっていいくらいだそうです。
さて、断食の仕組みについて、上手く説明できるか自信はないです(この辺、読み飛ばしちゃっていいですよ~)。
断食は「オートファジー機能」「サーチュイン遺伝子」がキーワードです。詳しくは上記の言葉でググっていただければ良いです(「オートファジーダイエット」でも可)。
後、「ミトコンドリア」も重要。私たちの体の中に住んでいるミトコンドリアが90%エネルギーを作ってくれているそうです。ただ、活性酸素・電磁波・喫煙・紫外線がミトコンドリアにダメージを与えてしまいます。断食をすることで、体内のミトコンドリアを再び増やすことができるそうです。
他に印象的だった話を箇条書きで。
オートファジーダイエットは、1日の内8時間のみ食事をとり、後の16時間は絶食する(断食中にとっても良い優光泉等は摂取しても大丈夫)ダイエット法です。食事をとる時間帯が重要で、昼の12:00~20:00の間に食事をとるようなタイムスケジュールだと痩せやすいとか。
アメリカのウィスコンシン大学で、アカゲザルを2つのグループに分けての20年にわたる飼育の実験をした結果について。何でも好きな食物を与えていたグループのサルは、多くが死に絶え、生き残りも老け込んだ外見に。もう1つの限られた食物を与えていたグループのサルは、生き残りが多く、精悍な顔立ちだったとか。
何故断食中に優光泉(発酵食品)をとるか?
→理由は、材料である野菜・果物の組織を微生物が分解済なものをとるので、「消化」ということをしなくてすみ、胃腸を休ませることができます。
断食道場によっては、水と塩しかとれない所もあり、そういうやり方と比べると断食期間中も体が動きます。
また、体内酵素の役割の重要性(消化・吸収・分解・解毒・新しい細胞の合成)も踏まえ、優光泉は体内酵素を増やす材料となるそうです。
断食前の食生活で、食べても食べても飢餓感があったが?
→ビタミン・ミネラルが無いと食べても飢餓感が押し寄せる。添加物が入った食物をとっていると、添加物を体外に排出するのにミネラルを使うので食べても食べてもまだ飢餓感に支配されることになる。だから添加物入りの食物は避けた方が良い。
女性は「中庸」よりちょっと陰性ぐらいが丁度良いそうです(この辺はマクロビの陰陽の考えが入っているかと思います)。
食事で良く噛むことの重要さ。噛むことで口腔内に唾液が出る→胃の中で胃酸が出る(出ないと腸内腐敗となってしまう)→胆汁が出る
断食は、単純に痩せられる、ということだけでなく、まず血管(中の血液)が綺麗になっていき、あらゆる体調が良くなっていくそうです。
だから、体重が~という点だけでなく、断食している時点で健康診断を受ければ、凄く良い数値が出るとのこと。あらゆる体調が良くなるのだとか。
病気が治癒するだけではなく、不妊にも効くそうです。精子や卵子はミトコンドリアの固まりだそうで、体内のミトコンドリアが増えることで、子供が授かりやすくなるそうです。
…というか、飽食でおかしくなっているところから「身体を本来あるべき状態に戻す」ということなんじゃないかと思います。
1日目については、以上といったところです。意外と飢餓感がなく問題なく過ごせた印象です(脱走もしようと思わなかった)。
【1日目に摂取したもの】
優光泉180CC(※水で薄めて)、梅干し1コ、ごま塩スプーン3杯、梅醤番茶2杯、塩番茶2杯
それでは、(先になると思いますが)続きについては後日…