青海のブログ

本や映画、展覧会の記録と感想等。時々、発達障害について。

「テオ・ヤンセン展(千葉県立美術館)」感想

年末ですが、大掃除なんて碌に着手できていません…

さて、千葉県立美術館にて開催中の、「テオ・ヤンセン展」をやっと観に行けたので、その感想です。

 

お天気良かったですよ~

 

【目次】

 

テオ・ヤンセンとは?

テオ・ヤンセン(Theo Jansen 1948年生~)さんは、オランダの彫刻家です。風力を受けて動く巨大彫刻作品「ストランドビースト(Strandbeest)」で知られています。素材はプラスチックのチューブや結束バンド、ペットボトルなどありふれたもので作られています。

 

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元々、工科大学で物理を専攻されていたようですが、その後アーティストに転じて、1990年に風力で動くストランドビーストの制作を開始したそうです。アートと科学を融合したその作風から、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも言われるようです。

 

展覧会会場パネルより/テオ・ヤンセン

 

ストランドビースト

彼の作りだすストランドビーストは、”生物”という位置づけのようです(今回の展示でのキャプションでもそのような記述でした)。なんて愉快で平和な生物か!と思います。

 

展覧会会場にて

 

ビーストの”脚”を構成するために、チューブの長さと位置関係を割り出す13の基本となる数字をヤンセンさんはコンピュータ上で試して、理想的な動きをするための数値の組み合わせを算出し、それを「ホーリーナンバー」と名付けたそうです。これが、生物らしい滑らかな動きを実現するのだそうです。

 

聖なる13の数

 

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地面に垂れたホース(ウレタンチューブ)で水を感知して方向転換をしたり、強風が吹けば転倒防止の杭をハンマーで打ち込む機能まで備える、などその機能は年々、進化しているようです。展覧会では、屋内で、そのような動きをデモンストレーションで見せていただきました。

下の写真のビーストは、横歩きで手前に歩いてきて、また向こう側へ戻っていきました。

 

このビースト、手前に歩いてきました

転倒防止の杭をハンマーで打つ機能も

 

ビースト達の素材を間近で見ると、結構ありふれたもので作られているのにニヤリとします。

 

”生物”のような紹介パネルが

一つひとつのビーストは大きいです。

よく見ると、レースのカーテン生地を使用しています

 

下の写真は他のビーストの一部ですが、ペットボトル使っています。

 

「風を食べる(風を圧縮して、溜める)」そう

 

思ったより、沢山のストランドビーストが展示されていました。

 

会場風景

 

でも、テオ・ヤンセンのストランドビーストは、海辺で風を受けながら自ら動いている様が真骨頂だと思います。

 

展覧会会場展示パネルより

 

本展覧会では、来場者が自分で押して動かせる「アニマリス・オルディス」というストランドビーストも展示されていました(私も勿論、動かしましたよ)。ただしこれは屋内。12月3日(日)に、屋外(美術館のある近隣の千葉ポートパーク内ビーチプラザ)で、このストランドビーストと一緒に歩ける、イベントが開催されていたようです。

 

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このイベント、行きたかったのですけどね。

…腹を壊していなかったなら(›´ω`‹ ) 

 

aoumiwatatsumi.hatenablog.com

 

その他のドローイングなど

展覧会では、作家のアイデア・スケッチも展示されていました。

 

ストランドビーストのイメージスケッチ?

ちょっとキモい感じが良し

両方とも男性?

 

上のスケッチは、ダ・ヴィンチの素描を意識されてそうですが、「どっちの側にもなっても微妙」な感じが…(;´・ω・)

 

あなたもストランドビーストが作れる?

会場では、テオ・ヤンセンのストランドビーストのミニチュア版も見られて、「団扇であおいでください」と紹介されていました(ミニサイズでも、あおいでその風力で動くんです!)。

 

ミニチュアサイズでも、ちゃんと動きます

 

ミュージアムショップでは、このようなミニチュア版のストランドビーストを作れるキットが売られています!

 

オランダ製?

 

実は、日本でも、過去に雑誌『大人の科学』でテオ・ヤンセンの「ミニビースト」が販売されていました。

 

 

…私は不器用だから、作りませんけどね(;^ω^)

 

展覧会は、年明け、~2024年1月21日(日)までです。

 

会場風景

それでは、また!