青海のブログ

本や映画、展覧会の記録と感想等。時々、発達障害について。

西原理恵子さんと娘さんのこと

もう部屋の中にいると蒸し暑く感じる日もありますね。

さて、今月初めから漫画家の西原理恵子さんが炎上している件について
思うことを語っています。

 

ちょこちょこ読んでいました

 

西原理恵子さんが娘さんを"虐待”していたということ、また息子さんと育て方に差をつけておられたこと、自分たちのプライベートを切り売りされて娘さんが病んでしまったことをブログで暴露されて、それが出回ってWEB上で騒ぎになっています。

そればかりか母娘の確執について関わりのあった生島マリカさんがSNS上でぶっちゃけちゃったので、炎上が止まりません。

 

togetter.com

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意外だったのは、『毎日かあさん』で西原さんを知った層が、ショックだ、そんな人だったんだ、もう読まないとピュアなことを言われていることです。そうか、そんな方々もおられたのですね。でも、皆さんサイバラに何を期待していたんですかぁ?と言いたくなります。


私は、『恨ミシュラン』の頃から彼女を存じ上げていたので、別に驚きませんでした。りえぞお先生はまぁ、ああいう人ですよ。ゆがみも壊れ方も人一倍。猛毒持った猛犬でしょう?凄い才能だけど、身近にいたらたまらないだろうなという印象でした。

 

 

あなたたちが勝手に感動して、ベストマザー賞あげたりしていたんでしょう。出版社も(売れるから)そういう売り出し方をして。

自分達が見たいものを投影して、持ち上げていた癖に。

私の身内のシングルマザーも、一時は「サイバラさんが、サイバラさんが、」と言っていました。…今どんな心境ですかね?

 

しかし、実際の人間性や家族というものは、あんなものじゃあないかと思います。あれは極端な例かもしれませんが。

 

皆、なぜ"家族"というものに美しいイメージを見たがるのでしょうね?

 

家族は綺麗なだけではないもの

 

美しい面が確かにある家族もいる、でも、そんな面ばかりではない。一つの街の中には、煌びやかな場所、ほっこりした場所もあるけれど、薄暗い汚い場所もあるのが当たり前。

 

今、「安心して」西原さんのことをたたく発言をされている方々の中には、サイバラの作品には前から違和感があった、気に入らなかったがその勘は正しかった、途中でついていけず離れた、と言われていて、その様子を見る方が憂鬱です。


それ、りえぞお先生が『毎日かあさん』で各所で絶賛されて、賞とか貰ったりアニメ化映画化している時に言っていましたか?その頃から一貫してディスっておられたのなら、まあそれはそれで一つの在り方だと思えますが…ね。


私は、西原さんの作品で感動したのは、皆嘘っぱちだ、だまされていたとは思いません。


一人の人間の中に地獄も、天上界もある。彼女の中にうつくしいものは確かにあったのだとと思います。どんな優れたところのある人だって、一人の不完全な存在なのです。ある時は人を酷く傷つける、でもある時には別の人を助けることもある、それが人間です。


優れたクリエーター=人格者 な方がレアケースですよ。西原さんはその中にうつくしいものを持っていた、でも歪みもあって、その歪みを娘さんが受けてしまったのには痛ましく思います。西原理恵子さんが母として、娘さんにした仕打ち(娘さんの言われることが事実だったとして。酷い話ですが、なんでも鵜呑みにできません)は、肯定できません。


でも、今でも西原先生の『いけちゃんとぼく』『うつくしいのはら』は神作品だと思っています。最近の作品には接しておりませんが。

 

 

 

もし今発言や作風がつまらなくなったとしても、優れた才能の発揮は確かにあった、と思っています。

 

芸術家達の例で言うと、ピカソなんて元妻、恋人達、子供達へのモラハラぶりなんて凄いですが、アーティストとしては天才ですよ。「イタリアの谷崎潤一郎ルキノ・ヴィスコンティ監督は、私は凄い好きですが、『ヴェニスに死す』に出演したビョルン・アンドレセンへの扱いが少し前ばらされていました。

谷崎潤一郎も、私は最愛の作家の一人ですが、直接は接したくはないなあ。女性の扱いとかかなり酷い人だったようですし。

 

 

『一度きりの大泉の話』読んで、今まで好きだった竹宮惠子先生の作品が読めなくなることもありませんでした。

 

aoumiwatatsumi.hatenablog.com

 

まあ、これらのクリエーター達の残念話聞いても、その作品を今までどおり見られるのは、「当事者」ではないからかもしれませんが。

 

後、西原理恵子さんに関しては、あれだけの生い立ち、境遇の中(途中からは子供抱えて)、良く生き抜いて(経済的に)成功されたとと思います。例えお子さんの一人に内なる歪みをぶつけてメンタルを壊してしまったとしても。私なら早い段階で潰れているのは間違いありません。

 

娘さんがその主張通りに病んでおられたのなら、辛いことだし早急にしかるべきケアを受けてはいただきたいと思っております。

 

独り言:我ながら本当に性格が悪いですが…

もし娘さん側の証言が正しかったとして、優遇して溺愛した息子さんに「女」が出来たら(もういるかもしれませんが)、サイバラさんはどうなるのかと興味津々です。西原理恵子を姑に持ちたい女性はまずいないでしょう。「卒母」宣言していますが、息子がよその女性に走ったら、この人ちゃんと距離がとれるかどうか。息子さんがまともな感覚を持っているなら、嫁を絶対に「かあさん」に近づけないだろうなあ。そうでないと、家庭崩壊ですよ?


しかし、「女の無頼」の称号は今や、西原さんではなく、生島マリカさんがふさわしいように見えますね。強くて肝が据わっていて、そしてとても優しい方だという印象を受けました。

 

 

それでは、また!