青海のブログ

本や映画、展覧会の記録と感想等。時々、発達障害について。

2024年5月 名古屋旅行③(豊田市美術館)

過去記事、少し更新反映したので、紛らわしかったら済みません。

 

さて、2024年GWでの名古屋(一部豊田市へも)旅行の最終日記です。

 

豊田市美術館収蔵;野村 仁 作 連作『火星:太陽と石』

 

旅行記1回目・2回目はこちら。

 

aoumiwatatsumi.hatenablog.com

 

aoumiwatatsumi.hatenablog.com

 

旅行最終日、この日は少し足を延ばして豊田市豊田市美術館へ行って観ることにしました。結論…遥々足を延ばして本当に良かった!(もっと時間をとれば良かった)

 

当日は、朝一で電車を利用して名鉄三河線挙母駅(うわごろもえき)まで行き、徒歩で約14分。この辺りは車社会。車なしでは多少アクセスに難があるのは仕方がありません。

 

開館時間と共に入館。

 

この企画展はいまいちでした

 

企画展『未完の始まり:未来のヴンダーカンマー』は、個人的にはいまいちでした。その分、『2023年度 新収蔵品展』(これ目当てで行った)や、常設展が良かったです。

 

ジェニー・ホルツァーとジョゼフ・コス―ス作品のコラボ?

 

例えば、美術館壁面にプリントされたジョゼフ・コス―スのシルクスクリーン作品(古今東西の哲学者・思想家の氏名を壁面にプリントしている)とジェニー・ホルツァー(懐かしい)の電光掲示板のインスタレーション作品、それに谷口 吉生設計の建築が嚙み合って一体となった空間が面白いです。

 

『2023年度 新収蔵品展』より田島 美加 作『Art d'Ameublement (Cirque aux Mille Couleurs)』も良かった…(これが観たくてきたようなもの)

田島 美加氏の新収蔵作品

野村 仁 作『宇宙振動』

野村 仁 作 連作『火星:太陽と石』より

同上

 

『2023年度 新収蔵品展』は別の展示室にも。この部屋が良かったのは、制作された国・時代・ジャンルがバラバラの作品を一堂に会して展示していたことです。

 

李禹煥作品、本当にイケてる…何十年前の作品でも、斬新で凄くカッコいいのです。

 

李 禹煥 作『刻みより』 1973年

古今東西の平面作品(写真も)が同時に展示。最高

同上

 

同じ部屋に、民芸の大家である漆芸家・木工家の黒田 辰秋(1904年 - 1982年)のスケッチや作りかけの木工作品(!)が展示されています。こういうの、最高。

黒田 辰秋のスケッチと製作途中の木工作品。たまらん

黒田 辰秋の完成品(漆芸)も


常設展?でも、同じようなコンセプト?で現代美術作品と、河井寛次郎の陶芸作品や黒田辰秋の漆芸作品が同じ部屋に展示されていて、そういうやり方がたまらなく良かったです。

奈良美智、塩田千春、イケムラレイコ作品

須田悦弘作品も

現代の陶芸作品?

作者名忘れた、現代アート作品

手前が黒田辰秋の漆芸品、奥が河井寛次郎の陶芸作品

黒田辰秋の水差しは、写真では分かりにくいけれど、内側が全て象嵌なんですよ!凄く綺麗でした。

 

こんな水差しを使う茶会って…

 

山口啓介さんという方の大判な版画作品も良かったです。でかくて、ちょっとだけアンゼルム・キーファーを思い出しました(メディウムとか全然違うのですが)

 

山口 啓介 作 『4つの黒船』 1990年

山口 啓介 作 『炭素の船』 1990年

 

他に、宮脇 綾子(1905年-1995年)さんという方のアップリケ作品も印象的でした。ご夫君が宮脇 晴さんという画家(この方の作品も収蔵されている)ですが、こういう作品も収蔵している点で、この美術館にますます好感を持ちました。

 

何か野菜の根っこから芽が出たモチーフ

宮脇 綾子 作 『春』 1957年

 

豊田市美術館は、前述の通り谷口 吉生設計の建築、ピーター・ウォーカー設計の庭園も見どころなのですが、時間がないためあまりこちらは鑑賞できなかったのが心残りです…ミュージアムショップもとってもお洒落でイケてました!

 

美術館の素敵な空間

屋外エリアの謎の建築物


時間を見て、名古屋駅に戻り、ランチやお土産購入をして、帰路につきました。

今回の旅は結構直前で決まった旅行でしたが、充実した旅となりました。今度来たときは、宗次ホールへも行くぞ…!

 

豊田市美術館にて

 

それでは、また!