- ハローワークの専門援助部門とは
- ハローワークの専門援助部門はそんなに酷いもの?
- 障害者枠への転職を決意するまで
- 初めて専門援助部門を利用する
- Aさんがねじ込んでくれて面接へ
- めでたく内定しましたが…
- 今でも感謝しています
ハローワークの専門援助部門とは
「専門援助部門」とは、ハローワークに設けられた、障がいのある人の就職を専門にサポートする窓口です。仕事に関する情報の提供や、応募の方法、面接の指導等、利用者の障害の特性に合わせた支援を提供しています。おりしも、2021年3月1日から、障害者法定雇用率が2.3%への引き上げとなり、益々その必要性が強まっています。
※専門援助部門の利用には、必ずしも障害者手帳は必須では無いそうですが、障がい者雇用枠で就職活動をするには手帳は必須です
ハローワークの専門援助部門はそんなに酷いもの?
ネットで随分厳しい評判を見て、驚きました。
【障害者雇用】ハローワークの専門援助はやめとけ!【口コミもあり】 | ふらいあうと
というのは、タイトルのとおり、私はハローワークの専門援助部門のお蔭で、現在の職場(※初めての障害者枠での仕事 超ホワイト企業)にご縁が出来たからです。
この記事に書かれた事は(残念な事に)事実でしょうし、否定するつもりはありません。他で残念な障害者雇用の事例も漏れ聞いております。私はたまたま運が良かった、それだけかもしれません。
ただ、専門援助部門担当者が全て残念な人達だとか、ハローワークで障害者雇用の求人をする就労先がみな碌でもないとは限らないのだと伝えたく、ごくごく例外な事例かもしれませんが、自分の見聞きした事実をここに記します。
障害者枠への転職を決意するまで
発達障害の診断がおりた時、私は食品工場のアルバイト(※一般枠で スーパーブラックな職場でした)をしておりました。結果的にこの職場に3年お世話になったのですが、発達障害ゆえの特性で、色々出来ない業務があり、揉める事が多くまた長時間労働に疲弊していました。
でもそれだけなら、この食品工場に定年まで勤めて、骨を埋めるつもりでした。それまで散々転職を重ねていた私にとって、1年以上続けて雇って貰える職場はそれだけで有難いものだったからです。
しかし中々うまくいかないものです。最後の1年は、新しい工場に移転したため、環境の変化(より冷えた環境)に体が合わず、苦しんでいました。
発達障害の人は、特定の感覚が人より過敏なことがあります。私の場合は、冷えを感じやすい身体だったようです。周りの同僚達は、私のように感じていなかったようですが。しんどさを説明しても、「( ゚Д゚)?」でしたよ(しくしく)。
初めて専門援助部門を利用する
上記の理由で、体力的に大変厳しいものを感じていた事もあり、以下の2条件をクリアする転職先を考えるようになりました。
- こんな私でも(クビにならず)続けられる仕事(正社員にはこだわらない)
- せめて冷えない環境
工場でも、清掃等作業系でも良い、最低限食べていける給料で良い、正社員には(全く)こだわらない。続かなければいくら条件が良くても意味が無い…そして、一般枠では限界を感じていたので、生まれて初めて障害者枠での就労を検討し始めました。
転職する度に、何度も何度もお世話になってきた(笑)地元のハローワーク。でも、「障害者」として相談に行くのは初めてです。
既に障害者手帳を取得しており、専門援助部門の窓口を紹介して貰いました。私の担当者は仮にAさんとしておきます。転職の相談は、前職で就労中だったのとAさんのご都合により、大体10日~1ヶ月ごと?のペースでした。段々分かってきましたが、(大変ラッキーなことに)このAさん、ここのハローワークでは中心的な存在のベテランでした。正職員だったのかもしれません。
ここで私は、Power PointやExcelで作成した、以下のようなプレゼン資料を持参して、Aさんに驚愕される事になります。
- 自分の状況説明、そこから割り出される必要な収入について、非正規でも構わない理由について述べた文書(図解付き)
- 現在の職場の問題点と何故障害者雇用へ転職したいのかの説明
- 自分のトリセツ(障害の特性の説明と希望する配慮事項についての一覧表)
Aさんには大変お世話になりました。地元の障害者雇用の就労先にも通じていて、見学や、就職相談会の仲介の労をとっていただいたし、既に年齢の高かった自分に「銀行は(新卒等若い求職者で無いと)駄目。応募はよした方が良い」「特例子会社は、障害者同士での人間関係がある」等アドバイスを下さりました。
(タイミング的に結局利用はしなかったけど)発達障害に特化した就労移行支援所も紹介していただきました。
Aさんがねじ込んでくれて面接へ
ハローワークでは、自分で求人検索した求人票もAさんに見てもらって相談します。その中で、現在の職場の求人票がありました。
ただ、既に集団面接会を開催したばかり、との事… が!Aさんが、他の応募者情報をチェックして、私より上の年齢の人ばかりだと見て「いけるよ、これは」と判断。会社に電話して後日私が面接して貰えるよう、ねじ込んで下さったのです。
これが無ければ、今の私はありません。大変感謝しております。
面接の場では、転職回数の多い職歴(それもAさんのアドバイスでだいぶ整理した)を見てびっくりされました((;´д`)トホホ)。
この時、前述の自分のトリセツを提出したのが良かったのではと思っています。「これ、ハローワークの人と作ったの?」と聞かれました。→少し直していただきましたが、基本は自分で作成しました。
めでたく内定しましたが…
現在の会社との面接・内定をいただいた時は、前職を退職すると決まり、有給消化中の時期でした。そうすると、紹介された就労移行支援所は利用できません。こういったところは無職でないと利用出来ないので、退社後に利用するつもりで動いていたのですが、予想より早く再就職が決定しました。正社員に(全く)こだわらなかったですしね。
有難い事ですが、この事が別の懸念事項を生みました。初めての障害者枠での就労で、職場との間に入ってくれる支援者がいないのです。受け入れる会社も、今回が障害者枠での採用は初めての機会。お互いが不安な状態でした。
この事は、ジョブコーチ支援を(またAさんの仲介で!)利用するきっかけとなりました。
最後にお会いした時、Aさんにお礼を言ったら、「これが僕の仕事だからね」と言われました(…プロ!!)
今でも感謝しています
そうして現在、私はこの職場でなんとか○年続いています。二度と事務職への復帰は無いと思っていた私には、勿体ない境遇だと思っています。Aさん、あの時は本当にお世話になりました。