地元の映画館でディズニー実写映画『クルエラ』を鑑賞しました。都内では、上映館が中々無いようですね。
2021年製作/134分/G/アメリカ
原題:Cruella
配給:ディズニー
評価:★★★☆☆(5つ★満点))
視聴した当初の印象は面白かったですが…長かった!!!そして、モヤッとするところが色々…以下、手短に感想です。
※盛大にネタバレしています
【目次】
ファッションは良かった
ファッションには強くはありませんが、本作のクルエラのドレス、素敵でした。バロネスの乗った車の上に上がり込んでポーズを取る時のドレスや、ゴミ収集車から出てきて、去る時のドレスが良かった。
タイムボカンシリーズの三悪
クルエラ一味って、女性のクルエラ(エステラ)がリーダー然として、ジャスパー、ホーレスの男2人を従えて…あれ、これってタイムボカンシリーズの三悪じゃないの?(※済みません、年寄りの感想です)
ヤッターマンのドロンジョ様ポジションかあ、クルエラ。国を問わず、こういう組み合わせは共通するのか…(笑)
三悪と言えば、ヤッターマンの初代エンディングテーマの↓この曲です。
もう『クルエラ』思い出す度に、この歌が脳内BGMに(笑)
張り巡らされたポリコレ
ディズニー映画だなあと思ったのは、この3人が、同居も行動も共にしているのに、性的な意味での親密な関係になるとか、色恋沙汰が全く起こらないことです。
だって不自然じゃあないですか。一つ屋根の下で保護者も無く子供の頃から生活を共にしてきた若者たちが、しかもお互いを支えに必死で生きてきた関係性で何にも無しだなんて。ディズニープリンセスならすぐ恋が始まるような状況でも、ヴィランは駄目なのかなあ。他人同士で恋愛無しの一味だなんて、正に三悪。
そして彼らの育ってきた境遇なら、裏社会のネットワークと無縁ではありえない筈。3人だけで独自にこんな泥棒稼業が(おそらく10年以上も)続けられるとはとても思えない。真っ先にこんな孤児達が食い物にされるでしょう。3人とも、セックス・ドラッグ・暴力と無縁に生きてきた様子が不自然。
成長した彼らが美人局で稼ぐことも無し(一番やりそうなのに!!)。結局犬(育ての母の仇のダルメシアン達)も殺しませんし。凄いいいこちゃんな犯罪者達なんですよ。
悪役と言うには役不足
上記のように、結局犬も殺さないし、こんなのクルエラでないとしか言いようがないです。やっつける存在が、主人公達より性質の悪いサイコパスなので、義賊になっちゃっているような。宣伝のコピーにあるように、「白黒つける」様子は全然なし。
微妙な三悪の関係
「家族だと思っている」というのがクルエラ・ジャスパー・ホーレスの関係なんでしょうが、ちょっと見つめ合うところとか、結局進展が無くて不完全燃焼感が。
それに、途中まで、クルエラに腹が立ってしょうがなかったです。ジャスパーもホーレスも(泥棒としては)とても有能でいい奴らで、あんなに彼女に無償で尽くしてくれているのに、あの態度(呆)…悪役だからそれでいいのか(笑)
改心したから良かったけど、良く二人とも許したなあと思いました。
愛犬家なクルエラ一味
個人的には、"男前デブ枠"のホーレスを演じた、ポール・ウォルター・ハウザーがお気に入り。ウインクという名前の眼帯をしたチワワが相棒で、この子も大活躍します。
クルエラの親友である犬のバディといい、あれ?この三悪、犬大好き?これで101匹ワンちゃんにつなげるのは無理なのでは?
動物虐待なんか描いたら、売上どころか、全世界レベルで炎上の恐れがあるからでしょうが、これじゃあキャラが破綻していないかと思います。楽しんで鑑賞しましたが、思い返すと話に無理があるところが多い話でした。
ワンコはかわゆかったのですけれど。
それでは、また!