新年の仕事がスタートしました。仕事始めの後、整骨院でようやく痛めた腰を診てもらった中年です(›´ω`‹ ) しばらくお世話になります…と思ったら首都圏は雪に!
さて、今中国の若者たちの中で静かに広まっている“寝そべり主義” (“躺平(タンピン)主義”、もしくは“躺平族”)についての話題です。
1月3日の日に、『マイケルサンデルの白熱教室・中国の友よ・君はそれで幸せなの?』という番組がNHK BS1でやっていたので途中から見ていました。
サンデル教授の白熱教室、久しぶり!もう10年以上前くらいじゃないですか?流行ったの。
マイケル・サンデル教授は、ハーバード大学の政治哲学教授です。昨年自分は彼のインタビューを読んだところです。最新の著書は読んでないのですが…
今回は日(東大・慶応大)・中(復旦大学)・米(ハーバード大)のエリート大学生達を集めた討論番組でした。
中国の学生達の回答は、なんだかなあ、完全に共産党政権に忖度したもので、最後ももやもやした印象でした。(アメリカとかと違い)「中国人は伝統的に政府への信頼がある」という中国の学生さんの発言に草生えましたよ。洗脳されているのか、本音が言いたくても言えないのか。
じゃあ何故成功した中国人は、他国の国籍を取るの?子供を海外の大学へ行かせるの?富裕層は何故海外に資産を移しているの?
村上もとか先生の『龍(ロン)』でも、「中国人は昔から国が信用できないから、血縁や義兄弟を重視する」というような言葉が出てきた記憶があります。
この番組で一番印象的だったのは、中国の若者の中で増えている『寝そべり族』という人達のこと。初めて知りました。
「躺平主義」「躺平族」とも言うようです。「躺平」とは、もともと「横たわる」という意味で、社会が強いる過酷な競争から離脱する低欲望化の動きのようです。
この風潮に関して、作家の五木寛之先生が日刊ゲンダイへ年頭特別寄稿されています。短いけれど、とても印象的なコメントでした。
どんな社会にも<親ガチャ>と階級の固定化はある。がんばれば何とかなるという幻想から醒めた若者たちの、消極的な反抗からくるライフスタイルだろうか。
「努力すれば成功する」という時代は過ぎた、という感覚が世界に広がりつつあるようだ。(中略)
乗りこえ難い壁を実感したとき、そこに消極的な抵抗として生まれてくるのが無為徒食の生き方である。啄木の言う「時代閉塞の現状」に捨身で起ち向うのではなく、ゴロリと寝そべることで「NO」と言う姿勢である。
(以上「日刊ゲンダイDIGITAL」からの引用)
そうして、「寝そべり族」が圧倒的多数となった時、それは無視できない圧力となる、警官隊と対峙するだけが抵抗ではない…と続けます。
"「寝そべり」も一つの意志表示"…うーん、流石。お年を召してもとても冴えておられる。昔からこの作家が一貫して持ってきた姿勢を再確認しました。
後思い出したのは、隠居生活で知られる大原扁理さんです。この方の著書『年収90万円で東京ハッピーライフ』、大好きなんです。大原さん自身、ここから生活が大きく変わられましたし、本書に書かれたようなライフスタイルは自分には難しいですが、考え方は参考にさせていただきたいと思っております。
ところで、このブログを立ち上げたのが2021年1月7日。丁度開設してから1年が経過いたしました。ご訪問いただく皆様のお陰でここまでやってこられました。
本当に有難うございます。
大体、3日に1記事のペースですね…今年は更新ペースは落ちるかと思いますが、お付き合いできれば有難いです。
それでは、また!