青海のブログ

本や映画、展覧会の記録と感想等。時々、発達障害について。

『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』展 感想

東京都現代美術館で開催中の石岡瑛子氏の大回顧展『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』展 へ行ってきました。公立美術館なので、障害者手帳精神障害者保健福祉手帳)で無料で鑑賞出来ましたよ(*´ω`*)。

www.mot-art-museum.jp

 

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石岡瑛子…のつもり

石岡瑛子さんと言えば、1970年代を中心としたPARCOの広告のアートディレクターとしての仕事や、コッポラ監督の映画『ドラキュラ』の衣装デザイン(1992年 アカデミー賞受賞)で漠然と知っていました。『HELLSING』好きとしては、是非見に行きたかったので、昨日やっと行ってきました。


結構"密"だった


展覧会の感想としては、第一に想像以上に"密"で怖かった…(((( ;゚д゚)))アワワワワ 時間毎に人数制限をしていないんでしょうか?
え?私ですか?"手帳"提示なので、事前にチケット取らなくて済んだのですよ。


ランチをいただいた館内のレストラン「100本のスプーン」も、結構"密"でした。お客を座らせる席と席の間隔がそう空いていない。自分の座った目の前には、家族連れが座っていましたが「お父さん鼻マスク・ちびっこマスクしていない」で、ちょっと怖かったです…


展覧会鑑賞は素早く済ませた


そんな訳で、展示は素晴らしかったですが、あまりゆっくり見られませんでした。"密"が怖いので、サーッ、と流すように鑑賞しました。

個人的には1960年代の資生堂「ホネケーキ石鹸」の広告が一番印象的だったかもしれません。彼女のエッセンスが詰まっている感じ。PARCOの広告ポスターは、凄かったです。とにかく"強い"。そして全然古びない。角川書店との仕事は初めて知りました。五木寛之戒厳令の夜」の装丁は、そういえば彼女でした。

 

 


後はレニ・リーフェンシュタール写真展「ヌバ」のポスターが好きかも。
リーフェンシュタール宛の手紙の草稿とか、デザインのコンセプト案(ラフスケッチ)や印刷会社への指示書(赤鉛筆手書き)、衣裳のデザイン画等、完成された作品以外に生々しい資料が沢山あって、これが凄く良かったです。
お目当てだったコッポラ監督の映画『ドラキュラ』の衣装デザイン(大判のデザイン画や実際使われた衣装)の展示も堪能し、その後の舞台「ニーベルングの指輪」の衣装の展示にも、厨二魂にビビッとくるものがあり満足でした。

 

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最後の部屋の展示にノックアウト


こうして、各部屋の展示に圧倒されながら、最後の部屋へ。映画「白雪姫」の衣装やそのデザインと共に、石岡瑛子氏が高校時代(つまり世に出る前)に作った『「ECO'S LIFE STORY」(えこの一代記)』と題した絵本が展示されています。
これ…プロの仕事じゃないの?というくらいの器用さで描かれた洒落たイラスト、海外の人に読まれることを想定してか英語のタイプライターで綴られた文。ここで描かれた通り、彼女は芸大進学を経て、世界を跨いだ活躍をする事になるのです。凄い人は最初から完成されているんだな…と言う事が良く分かる素晴らしいキュレーターの仕事でした。

会期は2021年2月14日(日)まで。おすすめです。


それにしてもコロナ…憎し


実は、この日別の展覧会へもはしごする予定でした。でも、このコロナ禍で緊急事態宣言の下、更に遠出する気力も勇気もありませんでした。だから本日はこれで終了。帰宅となりました。展覧会自体も、当分行かないかも?
コロナめ…